リップヴァンウインクルの花嫁

日曜日、岩井俊二監督の「リップヴァンウインクルの花嫁」を観に行きました。

最近、日本映画専門チャンネルが岩井監督を特集しているので、色んな作品をよく観ています。

どの作品も監督・脚本を自ら手掛けていて、美しいし、優しいのが観ていて心地よいです。

 

「リップヴァンウインクルの花嫁」は10時に始まり(予告が長いけど)13時半ぐらいに終わる長編作品でしたが、細君とも、「全然長く無かったよね」と云う位に引き込まれました。

様々な切り口があり、若い人も熟年も、ちゃんと生きている人なら絶対、考えるし思うし優しくなります。

主演の黒木華(はる)は初めて見ましたが、かの野田氏に見いだされ、2年連続助演女優賞をとっているのも頷けます。

様々な出来事を受け入れなければならない人生を、懐の深い女性らしいたおやかさと脆さで表現していて、彼女無くしては有り得ない映画です。

綾野剛やCOCCOやその他の脇を固める演技も、ちゃんと主役を際立たせていて(普通と逆で、追い込んでいて)、主役が脆い分、そこから感情移入が始まり、全編を飽きさせない屋台骨を形成していました。

骨格が脇役みたいな。

素晴らしい映画でしたが、まだ秘密があり、6回のTVシリアル版を観て全編が分かるという仕組みの様です。

映画は、特に新作は詳しく書けないんで抽象的ですが、遠山の金さんじゃないですけど、「惚れない奴は悪だけさ」です。