七五三 五分まわし

昨年は高倉健さんや菅原文太さんらの昭和後半のスターが逝かれました。

個人的には、知合いのお店が懇意にされていた米倉斉加年さんも突然で残念でした。


最近では、時代劇を撮るのが難しくなってきていると聞きます。


本格時代劇が減ってきて、それを支える職人さん達が減っていることも原因のようです。


『七五三 五分まわし』という着物の仕立てがあるそうです。

長ドス持った健さんなんかが着ていた着物もそうでしょうか?

 

<以下引用です>

江戸時代には、粋で鯔背(イナセ) な若者が身幅の狭い着物を着用して、裾から足のすねや下帯(フンドシ)を散らつかせて歩くのが流行したそうです。また、職人達の多くがこの様な身幅寸法で仕立てる事があったそうです。

男物の着物寸法を後身幅7寸、前身幅5寸、衽巾3寸を基準に、それぞれの身幅に5分づつ加算して、後身幅を7寸5分、前身幅を5寸5分、衽巾を3寸5分にする仕立て方です。


男物着物の身幅の標準寸法(後身幅8寸前身幅6寸5分衽巾4寸)より各身幅を更に女性物より5分づつ狭くするのですから、歩くと足の脛(スネ)は丸出しに成りますが、これが当時の若者や職人の流行だったのです。


よく時代劇を観ると若い女性や貧乏長屋の人達がヤクザの子分達に脅かされる場面がありますが、その時の姿形が前裾を帯に挟んだり、手に持つ姿がありますが、あれは『七五三、五分まわし』仕立ての着物でしょう。


このキモノに極端な短い3尺丈の帯を前結びの片締めすると昔はヤクザの姿です。なぜ?短い3尺の帯を前片結びで行なうのかは、賭場等で役人に追掛けられて逃げるとき、背後からキモノを掴まれた際に前片結び目が楽に解けてキモノが簡単に脱げて逃げられる事から来ていると云われています。

<以上>


そういえば、知合いの古本屋の御主人が高倉健さんの大ファンでした。


『七五三 五分まわし』のこと知って居られるでしょうか?


きっとご本人もお似合いになられると思います。