藤原帰一さん

毎日新聞の映画評「藤原帰一の映画愛」は、国際政治学者でもある藤原帰一さんが、様々な映画を豊富な知識を元に紹介してくれていて、毎週日曜日に掲載されています。

 

主に紹介されるのが、大手配給じゃなく、様々な国の様々なテーマの映画で、特に、日本と環境の違う国、途上国や紛争国などの映画を理解するには、その歴史や政治などの理解が必要ですから、藤原さんの知識は有難いです。

 

「藤原帰一の映画愛」アーカイブ2014

 

昨2013年12月、ジャームッシュの最新作が紹介されていました。

 

『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』

 

絶滅危惧種の高踏趣味の吸血鬼の悲哀を描いた映画だそうです・・・

 

未だ観れていません・・・

 

と云うのは、大阪では、なんと1日だけの上映で、行けなかったからです。

 

クールなジャームッシュ映画を愛していない、クールじゃない配給会社。

 

「藤原帰一の映画愛」で紹介されている映画の多くが、残念なことに小さな映画館の上映です。

 

クールじゃない人に文句を云っても仕方がありません。

 

なかなか知る機会のない映画を紹介してくれている藤原さんに感謝するだけです。

 

今週は、『アクト・オブ・キリング』

 

ジョシュア・オッペンハイマー監督、デンマーク・ノルウェー・イギリス合作

 

半世紀前のインドネシアで起こった大量虐殺のドキュメンタリー。

 

デビィ夫人の旦那さんであるスカルノ大統領が失脚する時代のことです。

 

大変恐ろしい内容の映画のようです。

 

虐殺の加害者の視点から描いていて、実際の加害者が実際にあったことを再現したり、自慢したりします。

 

革命的な信念で行動したのではなく、強制されたのでもなく、虐殺に加わったそうです。

 

罪の意識など微塵もなく、思い出話に浸る加害者。

 

人間という存在を考えさせられる映画のようです。